知床半島 カムイワッカ湯の滝温泉の楽しみ方。沢登りの魅力は?

世界遺産に登録されている知床半島は、手つかずの大自然を体験できる素晴らしい場所です。
今回は、私が実際に訪れて大感動をした、知床八景に認定されているカムイワッカ湯の滝を紹介したいと思います。

カムイワッカ湯の滝とは、名の通り、山から湧出た温泉が流れ出して滝となっています。
滝の途中には、お湯がたまった滝つぼがあり、入浴を楽しむことができます。

つまり、この滝つぼ温泉につかるには、沢登りをしなければならないのです。
温泉までの道のりは急な場所もあり、そうやすやすと行けるものではありません。

ですが、たどり着いたときの爽快感はたまりません。

それでは早速、カムイワッカ湯の滝の魅力や、入浴できる期間などをたっぷりと紹介したいと思います。

知床半島 カムイワッカ湯の滝温泉の楽しみ方

カムイワッカ湯の滝は、知床八景の一つとして認められており、世界遺産登録をされているとても注目度の高い観光スポットです。

また、6月上旬から10月下旬までしか訪れることができないスポットということもあり、レアスポットとしても注目を集めています。

人の手が入らない、大自然が生み出した滝ということもあり、見るだけでも十分に満足できるのですが、もっともっと楽しむ方法を紹介したいと思います。

カムイワッカ湯の滝までの道のりを楽しもう

カムイワッカ湯の滝までは、山道を30分ほど進んで行きます。
途中、「カムイワッカ湯の滝はこちら!」のような案内が出ていないため、「本当にこの道で良いのだろうか…。」と不安にかられるかもしれません。

しかも、カムイワッカ湯の滝までの道は舗装されていないため、運転初心者や運転に自信のない方は注意が必要です。

しかも、この山道にはたくさんのエゾシカ、たまにキツネ、時にはヒグマが出没することもあります。

カムイワッカ湯の滝がある知床には、鹿がたくさんいることはご存知だと思います。

知床のメインストリートでも普通に鹿が歩いている姿を見かけますので、カムイワッカ湯の滝までに行く山道には、それ以上に鹿が登場してきます(笑)

最初は、「また鹿さんだ~!」なんてはしゃいでいたのですが、そのうち鹿がいるのは当たり前になりました。

でも、普段鹿なんて見ない私たちには、とても新鮮な光景でした。

ヒグマが出没したらシャレになりませんが、道すがら「クマ出没注意」の立て看板もありましたので、かなり恐怖でした。

沢登りに挑戦

カムイワッカ湯の滝は、ネーミングからわかる通り、山から湧き出た温泉が流れ出して滝になっています。

そして、カムイワッカ湯の滝は、見るだけの観光スポットにはとどまらず、沢登りができる体験型の観光スポットということが大きな魅力です。

しかも、流れている滝は水ではなく温泉なので温かくてとても気持ちが良いのです。

山から湧き出た温泉と言うと、とても熱いイメージですが、温度はどちらかと言うとぬるめですので安心してください。

沢登りの服装

沢登りをする際には、マリンシューズがおすすめです。

滝はかなり急な箇所もありますし、岩でゴツゴツしているので、素足はぜったいにいけません。

そして、下半身は確実に濡れますので、短パンが良いです。
一番のおすすめは水着!
理由は次の章で紹介しますね。

沢登りの醍醐味

カムイワッカ湯の滝は、大自然が生み出した産物ですので、もちろん手すりなんてものはありません。

沢登りを進めていくと、かなり急なポイントもありますので、川底の岩をつかみながら慎重に登っていきましょう。

急なポイントを登ったということは、降りることを意味します。
この沢下りは、結構大変でした。

確実な方法は、川底におしりをつけて降りることです。
そういった点からも、水着で沢登りをすることをおすすめします。

カムイワッカ湯の滝の沢登りは、とてもワイルドな体験です!!

滝つぼ温泉につかろう

カムイワッカ湯の滝は、一の滝から四の滝までの4つの滝があるのですが、現在は落石の危険があるため一の滝のみまでしか行くことができません。

一の滝まで登ると、一番のおすすめの「滝つぼ温泉」が現れます。

沢登りを始めて10分位でたどり着くと思います。

カムイワッカ湯の滝に行かれるのであれば、ぜひともこの滝つぼ温泉に浸かっていただきたいので、身なりは水着をおすすめしました。

温泉に浸かると、大自然の中に溶け込んだような感覚になり、私たちは自然に生かされているのだな、と強く感じました。
気持が開放され、心が満たされますので、ぜひぜひ入浴をおすすめします!!

深さは、身長125cmの子どもが立っていて安心な深さです。
足が付かないくらい深い場所はないのでご安心ください。


温度はぬるめですので、真夏でも気持ちが良かったです。

※注意すべきは、温泉の成分です。
カムイワッカ湯の滝の温泉成分は弱酸性で、源泉はph1.6~1.8くらいです。
肌の弱い方は、ピリピリと感じてしまうくらいの強さですので注意が必要です。

主人は顔を付けて泳いだため、目がしみると言ってもがいていました(笑)
あと、お湯がものすごくマズいと言っていました(笑)
ですので、肌が強い方でも、顔を付けて泳ぐこと、お湯を飲むことは避けた方がよいですよ(笑)

弱酸性の性質ということで、結婚指輪が真っ黒になり、10円玉はピカピカに輝きました。
これは、子どもに良い勉強になりました。

私たちが訪れたときは、滝つぼ温泉につかる人がほとんどいなかったため、快適に過ごすことができました。
ですが、お盆シーズンはイモ洗い状態になるそうなので、この時期に行かれる際は訪れる時間を調整することをおすすめします。

朝早い時間であれば観光客も少ないので快適に入ることができたという口コミもありました。

ですが、カムイワッカ湯の滝周辺はヒグマの生息地でもあるため、人が全くいない早朝などの時間帯に行かれるのは避けた方が良いと思います。

ヒグマは、人間がたくさんいると出てこない性質であることが、理由です。

また、周りには民家もありませんし、電波も届かないエリアですので、何かあったときに助けを呼ぶこともできません。

カムイワッカ湯の滝に行かれる際には、十分に注意をする必要があります。

カムイワッカ湯の滝・期間・行き方・宿は?

カムイワッカ湯の滝は、いつでも訪れることができる場所ではありません。
山の中にある秘境ですので、安全上規制される時期があります。

せっかくカムイワッカ湯の滝を目的に旅行に来たのに見られなかったら残念なので、開放期間を確認の上お出かけくださいね。

利用期間

例年、6月1日から10月下旬までの期間に開放されています。

ただし、湯の滝に入るのであれば、7月中旬から9月上旬までがおすすめです。
6月ですと、知床はまだまだ寒いですし、9月上旬であっても、日によっては寒くては入れないこともあります。

私が訪れたのは、東京であれば夏真っ盛りの8月下旬でしたが、入浴後は肌寒く感じました。

行き方

カムイワッカ湯の滝までは、シャトルバスを利用するか自家用車で乗り入れるかです。

注意すべきは、8月1日~8月25日は混雑防止のため車の乗り入れが規制されてしまうという点です。

この期間は、シャトルバスを利用するほかありません。
シャトルバスは、ウトロ温泉バスターミナル、知床自然センター、知床五湖の3つの停留所から乗ることができます。

ただし、車を駐車してシャトルバスによる場合は、ウトロ温泉バスターミナル、知床自然センターからしか乗ることができませんので注意してください。

逆にこの期間以外は、シャトルバスの運行がないので、車で行かない方は注意が必要です。

知床観光にはレンタカーなどの車が必須となりますので、車の規制があるのはイタイですよね…。
シャトルバスですと、時間の制約ができてしまうので、自分のペースで行動することができなくなりますからね。

夏休みに、カムイワッカ湯の滝に訪れる予定のある方は、7月下旬か8月下旬に予定を組み込むと良いと思います。

おすすめの宿

カムイワッカ湯の滝の周辺のおすすめの宿を紹介します。

 知床で一番有名で、評価も高い宿泊施設と言えば「北こぶし知床 ホテル&リゾート」です。

オホーツク海を一望できる客室と、温泉はとても評価が高いです。

また、夕朝食のバイキングは、地の物がふんだんに使われていてとてもおいしいと評判です。

 次に有名なのが「ウトロ温泉 知床第一ホテル」です。

2017年楽天アワード ブロンズ賞受賞。

らくてんかいいんだととてもお得です。

お客さんの声は下記をご覧ください。

 これらのホテルに泊まれば、間違いなく快適でおいしいお食事がいただけるのですが、私がおすすめするのは民宿です。

私は、独身時代に2回ほど知床に訪れた経験があるのですが、その際にも民宿を利用しました。
民宿に宿泊すると、食事は他のお客さまと一緒にとることになりますので、食事中にいろいろな方とお話をすることができます。

私が以前訪れたときは、2回とも知床の工事現場で働くおじさまたちと一緒になり、地元の話をお伺いしたり、穴場スポットを教えてもらったりと、とても良い経験をしました。

(宿泊した宿の夕食)

民宿のオーナーさんには、おすすめの露天風呂まで送迎して頂いたり、夜のオーロライルミネーションのイベントの送迎をして頂いたり、夜は一緒にお酒を飲んでお話をさせていただきました。

(オーロライベント)


(露天風呂の帰りに鹿の親子に遭遇)

今回は、家族旅行でしたが、迷わず民宿を選びました。

泊まった宿泊先には、私たち家族と、観光バスの運転手さんのみでした。
食事中は、民宿のオーナーさんと、運転手さんとお話をしながらいただけましたし、食後はお酒をごちそうになりました。


(夕食)

民宿は、地元の方とのふれあいが楽しめるのが醍醐味です。
そして、驚くほど宿泊費が安いのも魅力です。

民宿は当たり外れがありますので、楽天トラベルなどの口コミを参考に選ばれると良いと思います。

 ★知床の民宿★

その他、知床のおすすめ観光スポット

知床は、手つかずの大自然が広がるすばらしいスポットです。

カムイワッカ湯の滝以外にも、たくさんのおすすめスポットがありますので、紹介させてください。

知床五湖

知床五湖は、知床八景の一つです。
斜里町にある5つの湖を散策することができるスポットです。

原生林に囲まれた湖や、知床連山はとても壮大で、人間のちっぽけさが身に沁みます。

知床五湖を回るには、事前レクチャーを受ける必要があります。
このレクチャーでは、ヒグマに遭遇したときの対処法などを学びます。

(認定書がないと散策することができません。)

湖に映る知床連山は幻想的で、とても美しかったです。
天気が悪いと、湖上に映る知床連山を見ることができませんので、天気の良い日に訪れると良いですね。

(虹がかかりました)


船上知床秘境めぐり

知床には、足を踏み入れることができない場所がたくさんあります。
これらの場所は、船を使い、海から眺めることしかできません。

知床の秘境をめぐる大型船が有名ですが、おすすめしたいのは小型船です。

小型船は、船体がコンパクトですので、より秘境に近づくことができます。

また、大型船は決められたコースしか走りませんが、小型船ですとある程度融通が利きます。

私たちが乗船したときは、運よくヒグマの母娘に遭遇しました。
大型船では、遠すぎて見えなかったと思いますが、小型船でしたので船長さんがギリギリまで近づいてくれました。

船上からは、カムイワッカの滝(先ほど紹介したカムイワッカ湯の滝が海に流れ出した滝)や、フレぺの滝、ルシャ湾やカシュニの滝など、を見ることができます。

壮大な知床の自然を目の当たりにして、感動しました。

(この船に乗りました)


(カムイワッカの滝)


(ヒグマの親子です。写真半分から左に少しずれたところの海沿いです。)


(ゴジラ岩・こちらから出発します)


(展望台からみた知床の繁華街とゴジラ岩)

食事処

知床といえば新鮮なウニといくらですよね。

 おいしいウニ・いくら丼を食べさせてくれるのが、「一休屋」さんです。

とても人気の食事処ですので、お昼時には混雑します。

お盆休みは1時間以上待ったとの口コミもあります。
行かれる際は、お昼時をずらして、早めに行くことをおすすめします。

お昼のピーク後ですと、肝心な食材がなくなって店じまいすることもありますのでご注意ください。

冬の知床もおすすめ

カムイワッカ湯の滝は、夏がおすすめですが、知床は冬も素晴らしいです。

特におすすめしたいのは、流氷が押し寄せる2月中旬から3月上旬です。

もちろんとても寒いのですが、とにかく雪景色が美しく感動すること間違いなしです。

おすすめなのは、JR釧網線の冬の特別列車「流氷ノロッコ号」

と、流氷の中を走る「流氷クルーズ」です。

キーンと冷えた空気と、真っ白な世界がたまらく美しいです。


また、もし機会があれば、流氷ダイビングもおすすめです。

氷の下の海中の世界は、夏の海とは違い、緑色のグラデーションカラーとなり、とても幻想的です。

流氷というと、水中の天使「クリオネ」が有名ですが、海中であればクリオネに出会える確率が高まります。
私も、クリオネちゃんに会うことができました!!
また、アザラシも見ることができましたよ。

地球温暖化により、後数年もすると、北海道に流氷が来なくなるかもしれないと言われています。
そうなる前に、ぜひ体験していただきたいです!!


(押し寄せる流氷1)


(押し寄せる流氷2)


(氷の華と呼ばれる現象)


(冬になると鹿もたくさん出てきます)

(白鳥も集まってきます)


(美しい冬の朝焼け)

(知床市内にはこんなオブジェも)

(流氷は微生物によりこのように水色に見えます)


(流氷クルーズ中、ワシなどに餌をまきます)

カムイワッカ湯の滝のまとめ

手つかずの大自然が生み出したカムイワッカ湯の滝。

沢登りをしなければ入れない滝つぼ温泉は、今まで体験したことがない秘境温泉でした。
温泉に浸かっている横では、滝が流れていて、周りは原生林というシチュエーションです。
日ごろのストレスが思いっきり解消されていくのを感じました。

とは言え、カムイワッカ湯の滝の周りには民家もなければ、売店もなく、スマホの電波すら届かない秘境です。

沢登りにおいては、毎年滑落事故がありますし、湯の滝周辺はヒグマの生息地と言うこともあり、ヒグマが出没することもあります。

楽しいことばかりを紹介してきましたが、十分に注意をして訪れるようにしてください!!

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